調理員

とある、老人施設のイベント食の紹介

調理師
お花見弁当(^^♪

 4月6日に、とある老人施設の昼食でお花見の弁当がありました。おせちやお花見、敬老会やクリスマスなどのイベントの時の食事は、老人施設の厨房は戦争です。栄養士はメニューに悩み、調理師と打ち合わせしながらメニューを決めます。当日は全厨房職員は早めに出勤して、食事をつくります。今回は、そんなイベント食をつくったある老人施設の厨房をご紹介します。

 私は普段、相談員なのですが前に調理員でしたので、たまにイベント食の時などに手伝いに厨房に入ります。この日は8時から手伝いを始めました。うちの厨房の正社員はAM3時には出勤してました。私も調理員の時はイベント食の時は、早くてAM2時30分に出勤してました。ただ、うちの施設だけイベント食に張り切って、早く出勤してるだけかもしれません(-_-;)

 今回のメニューは、【・花見ちらし寿司・鶏のから揚げ・鯛の木の芽みそ焼き・うまき(うなぎが入った卵焼き)・煮しめ(がんもどき、つわ、人参、かぼちゃ、きぬさや)・菜の花の白和え・フルーツ(イチゴとオレンジ)・桜ゼリー・二色茶巾絞り・すまし汁】です。朝早く(まだ夜中)に出勤した調理師が、バンバン料理を創っていきます。

 他のパートの職員も何人かは4時くらいに来て、普段通り朝食を作り提供します。私は,、「のほほん」と、8時くらいに来て色々手伝いながら、お弁当の盛り込みを手伝いました。厨房を離れて6年たつので、あまり役には立たなかったかもですが(;^_^A

 ちなみに、老人施設は「食事形態」というものがあります。「常食・一口大・きざみ・ソフト」と、うちの施設は4つに分かれます。常食は普通の形、一口大は3cm×3cmくらいの大きさ、きざみは・・・まあ細かく刻みます、ソフトは一回ミキサーにかけたものをゼラチンみたいなもので固めて、噛めない人でも食べれるようにした形状です。

 ただ、施設や病院によって「一口大きざみ、粗きざみ、細きざみ、ミキサー」等と呼び方が違ったり、大きさが違ったりします。また、その中でも、塩分やカロリー、カリウム・・・ETC、と細かい制限があったり、アレルギーや好き嫌いも考慮しますので、中々大変です。ちなみに、好き嫌いを考慮する施設はあったりなかったりです。

 ご飯に関しても「米飯・軟飯・全粥・粥ソフト」に分かれます。米飯は普通のご飯(普通の過程よりは水分量が少し多いです)、軟飯は普通のご飯より水分を多くします。全粥は普通にお粥です。粥ソフトは粥をミキサーにかけて、うちはその後「ある粉」を入れて少し固めます。口に入れたらすぐ解けます。

 で、お弁当箱に盛り付けをしていきます。私は3人くらいで、きざみ食、一口大食、常食の順に盛り付けていきました。他にはソフトを盛りつけたり、ご飯を盛りつけていく職員、夜の食事の野菜を着る職員・・・

 そして、お客様にお花見お弁当を提供できました。

常食
 ソフト食

 その後は、お客様によっては介護職員が食事介助をしたりして、初めて食べて頂けます。施設にいらっしゃるお年寄りの一番の楽しみは、「食事」です。私は1ヶ月くらい入院したことがありますが、食事が楽しみでした。普段はそうでもないですが・・・

 「食」を大事にする施設というのも、施設選びに大事なポイントだと思います。「人」を「良」くするで「食」と書きます。食は大事です。出来るだけ長く口から食べて頂けるように取り組みたいものです。

 なんてなんて、少し施設調理のご紹介でした。

-調理員