相談員

施設職員も人間

「施設職員も人間です!」・・・Sinkai

 「そんなん当たり前や❕」と思う方が殆どだと思いますが、意外に分かってらっしゃらないお客様(利用者)やご家族、そして上司等がいます。何が言いたいかというと「人間=感情的な生き物」という事を理解して頂きたい。それはもちろん「介護職員」に限らずです。

 例えば、飲食店で店に協力してくれる常連さんと店の従業員や店主が仲よくなれば、一品サービスしたり、少し小銭が足りないときにその小銭分をサービスしたりします。もちろん、一般客より話をしたりすることもあります。逆に店に迷惑をかける人がいたら、出入り禁止にしたりします。

 勿論、プロなのでお金を頂く以上一定のサービス提供はしますが、お客様を区別してしまいます。これはその飲食店の店員が機械ではなく人間であるからです。多分、何処の世界でもあります。

 私は研修で色々と学ばさせて頂いているのですが、ある講師(介護事故による裁判を扱うスペシャリスト)の話では、自分がおじいちゃんになったら、「かわいいおじいちゃんになって、特養に入居する」と言っていました。特養に入居して「俺は介護事故の裁判事例はよく知ってるんだ!今の行為はおかしいだろ!」なんていったら良くしてもらえない!と話をしてました。

 他の研修の講師(テレビにも出たことがあり、ケアマネージャーの経験があり、大学でも講師をしている人)は、「自分がケアマネ時代に厄介なお客様がいて、その方が亡くなったときには、そのお客様の関係者と飲み会をしました(祝勝会的な)・・・介護職員もケアマネも人間です。ただ、飲食店みたいに簡単に出入り禁止みたいに拒否はできないから、頑張り、プロとしてのサービスは提供しますが、プラスαのサービスはしないものです。」という話をしていました。

 何が言いたいっかというと、認知症のお年寄りや動えない高齢者の世話をさせて頂くことを生業とする介護職員も、お客様やご家族の相談を植える相談員やケアマネも、食事について文句を聞く栄養士も人間であり、感情があります。簡単に言うと「嫌な人は嫌なんです!」

 勿論、嫌だからと言って手を抜くわけではないです。プロとしての最低限の提供サービスはします。ただ、先ほどの飲食店の例の様に、プラスαのサービスはしようと思えないものです。

 ただ、施設の職員の機嫌を取った方がいいと言っているわけではありません。「無理難題なことやそれに近い事」を毎回要求するような人は嫌がられるという事です。これは上司なんかにも同じことが言えます。「サービスの向上」というのは簡単ですが、その頭数がいないと、サービス向上が出いない事もあります。

 しかし、医療・介護の世界のサービス力の低さが、一般企業よりもあるのは否めないです。お客様に敬語が使えない職員が多いいのも事実です。それは若い子だけでなくいい歳した人も使えない人が多いです。

 何故なら、医療・介護は元々「措置的な役割」(助けてあげている)と思っている人が多いからです。医療・介護は大分前から「契約」となっています。それを分からない職員が多いのもまた事実ですので、相談員の立場である私からしたら、ご家族のクレームと意見の違いを分からない人も多いです。

 なので、介護施設のサービス力は施設職員事態もまだまだ未熟な発展途上の段階だと思います。ただ、お客様やご家族、上司等も施設職員に対して、様々な感情があり「無理難題的な事」を求めることはやめた方がいいとも思ったりする、今日この頃でした(^_^;)

介護職員とお客様

-相談員